玄関の断熱性能に非常に大きな影響がある玄関ドア。断熱性能を考えずに玄関ドアを選んでしまうと、冬寒く夏暑い玄関になってしまいます。
本記事では、「もみの木ハウス・かごしま」さんの解説動画を参考に、寒い玄関で後悔することになる玄関ドアの特徴と、そんな断熱性能の低い玄関ドアを選んでしまわないための方法を紹介します。
玄関ドア選びに悩んでいる方や、家の玄関が寒くて困っている方は、ぜひ最後までご覧ください。
後悔する玄関ドアの特徴その1:デザインだけで選んだ玄関ドア
玄関ドアの断熱性能には3段階(北海道などでは例外的にもう一段階)ありますが、見た目だけでは断熱性能はわかりません。
断熱性能の低い玄関ドアは冬になると結露し、その時初めて断熱性能が低かったことに気づきます。
しかし、実際は玄関ドアを決めるときに、デザインで選んでいる人がほとんどです。
住宅会社でも「玄関ドアをどのデザインにしますか?」という質問をしてくる会社は、玄関ドアの断熱性能を考えていない場合があるので気をつけたほうが良いとのことです。
「引き戸」や洋風の「スライドドア」などの玄関ドアは気密性が悪く断熱性能も低いため、断熱を重視して玄関ドアを決める場合はやめたほうがいいようです。
見た目ではわからない玄関ドアの断熱性能を上げるためには、断熱についてしっかり考えていて、高気密・高断熱の家を建てた経験が豊富な建築会社選びが重要です。
家の全体的な断熱性能を考えている会社であれば、玄関ドアも断熱性能を考えて選んでくれます。
現在家づくりを考えている建築会社がどういう会社かを知るためには、その会社が建てた家を実際に見に行って、住んでいる人の話を聞いてみるのが最も確実です。
後悔する玄関ドアの特徴その2:親子ドアにする
親子ドアとは、左右2枚の大小のドアが組み合わされた両開きのドアのことです。
この親子ドアは断熱性・気密性ともに低く、玄関の断熱性能を重視するのであれば採用しないほうが良いです。
「玄関ドアといえば親子ドア」という先入観で深く考えずに採用されていることもあるため、気をつけてください。
親子ドアは両開きなことで大きな荷物を玄関から入れやすいというようなメリットもありますが、気密性・断熱性を考えたときにデメリットのほうが大きいです。大きな荷物はリビングの窓から入れることもできます。
玄関ドアの断熱性能を考えるのであれば、親子ドアでなくシンプルなシングルドア(片開きドア)を選びましょう。
親子ドアは価格も高い場合が多いです。デザインを重視するのであればよいかもしれませんが、断熱性能を重視する場合は、高いお金を払って性能を下げることにならないよう気をつけましょう。
後悔する玄関ドアの特徴その3:玄関ドアに郵便ポストをつける
玄関ドアに直接ついている郵便ポストは断熱の穴になり、気密性・断熱性が下がります。
現在ではもうある程度以上の高級なドアに玄関ポストがついているということはありませんが、安い価格帯のドアにはついている場合もあるため気をつけましょう。
また、家の気密性を上げていくと玄関ドアが開きにくくなるため、ドアを開けやすくするための吸気口の役割としてあえてドアにポストを付けているというような場合もあるとのことです。
この場合も結局ドアに郵便ポストを付けることでその高い気密性と断熱性能が落ちてしまうため、よく考える必要があります。
マンションやアパートなどでは仕方ないですが、一戸建ての家では基本的に玄関ポストは玄関ドアとは別に設けましょう。
結局どんな玄関ドアを選べばいい?
玄関ドアは家の断熱性能を決める重要な要素ではありますが、大事なのは家全体の断熱をどう考えているかです。
高断熱な家を建てた経験が豊富な建築会社であれば、玄関ドアの断熱性能のこともしっかり考えてくれるので、結局は会社選びが重要になります。
また、家の暮らしやすさについて考えた場合、必ずしも断熱性能だけが重要になって来るわけではありません。
たとえば車椅子での移動が必要な家族がいる場合は、断熱性能を落としてでもスライドドアを採用したほうがよいです。
断熱性能についてしっかり理解して、信頼できる住宅会社を選んだうえで、実際に自分の家族の「暮らしやすい家」はどのような家なのかしっかり考えて取捨選択しましょう。
参考:竹下社長の快適家づくり通信 / もみの木ハウス・かごしま 公式