寒い家の原因と対策6選!冬寒い家にならないために気をつけるべき対策を解説します【注文住宅】

冬、暖房をつけているのに家の中が寒い。そんなお悩みをお持ちの方も多いと思います。

家の中が寒いと過ごしづらいだけでなく

  • 室内の温度差が大きくなることで、ヒートショックの危険性が上がる
  • 断熱性能の低い家では窓が結露して、そこからカビやダニが発生する
  • 暖房を強くかけ続けることで、冬の光熱費が高くなる

など、多くのデメリットがあります。

本記事では、「もみの木ハウス・かごしま」さんの解説動画を参考に、冬寒い家になってしまう原因と、寒い家を建ててしまわないための対策を解説します。

外より家の中が寒いと悩んでいる方や、寒い家を暖かくする方法について悩んでいる方、これから建てる家が寒い家にならないようにしたいという方は、ぜひ最後までご覧ください。

寒い家の原因その1:機密性が低い

寒い家の原因1つ目は、機密性が低いということです。

気密性の高い家であれば、家の中で暖められた空気が外に逃げず家の中に留まるため、暖かい状態を維持できます。

気密性の低い家では、暖房で暖めた空気はすぐに逃げてしまいますし、すきま風が吹くことで体感的にもより寒く感じてしまいます。

家の気密性能は「C値」という値で測ることができます。

ただし、気密性の高い家を建てるためには、気密性の高い家を建てる専門的な技術を持つ建築会社を選ぶ必要があります。

普段から高気密・高断熱の家を建てている建築会社を選ぶことで、気密性の高い家を確実に建てることができるでしょう。逆に気密性の高い家を建てることに慣れていない建築会社に高気密の家を依頼しても、性能の高い家となる可能性は低いとのことです。

すでに気密性の低い家に住んでいる場合は、「すき間テープ」などで建具のすき間を塞いで風が入らないようにしたり、厚手のカーテンを使うなどの対策があります。

ただし壁の中や床の下、屋根の上などの気密性まで考えると、やはり家を建てる段階で対策しておかなければ十分な気密性を得ることは難しいと言えます。

 

寒い家の原因その2:窓の性能が低い

寒い家の原因2つ目は、窓の性能が低いということです。

窓の断熱性能が低いと、家の中が寒い大きな原因となってしまいます。

特に重要なのが窓のサッシで

樹脂サッシ > 複合サッシ(内部が樹脂で外部がアルミ) > アルミサッシ

と、左に行くほど断熱性能が高くなっていき、これが窓、そして家の断熱性能に直結します。

 

また窓の断熱性能が低いと、「コールドドラフト現象」が発生します。

コールドドラフト現象とは: 暖房で暖められた室内の空気が、断熱性能の低い冷たい窓に触れて冷やされ、その冷えた空気が床に向かって下降することで、室内の上下で温度差が生じる現象。

これによって足元が冷たく感じたり、対流した冷たい空気で家の中で冷たい風が吹いているように感じることもあります。

 

家を建てる際に気をつけるべきこととしては、樹脂サッシを基本として、断熱性能の高い窓にすることです。

サッシの種類を選べる建築会社は断熱に対するの意識が低い可能性があるので、寒い家を建てたくない場合は気をつけたほうが良いとのことでした。

すでに性能の低い窓が付いている家に住んでいる場合は、内窓を付けて二重窓にするなどの対策があります。

また、暖房器具を窓の近くに置いて冷気を暖めるというのも効果的です。

 

寒い家の原因その3:壁・床・天井の断熱性が低い

寒い家の原因3つ目は、壁・床・天井の断熱性能が低いということです。

一般的な住宅の場合、断熱材が壁・床・天井に入っていることが多いです。この断熱材の性能が低いと、家の断熱性能も低くなってしまい、寒い家になります。

断熱材の性能を見分けるのはプロでないと難しいので、家を設計するときに、断熱の意識が高いプロの設計者にしっかりと見てもらうことが重要になります。

断熱材の厚さがあるほど断熱性能が高いとは必ずしもならないため、断熱材の話のときに厚さの話しかされない場合は注意が必要とのことです。

 

壁・床・天井の断熱性能を上げると、家を建てる際の価格も上がります。しかし断熱性能が高い家であれば、夏や冬の光熱費が一般的な住宅より安くなります。

快適な暮らしができる家を建てるためには、長期的な視点で考えることも重要です。

 

寒い家の原因その4:断熱材が正しく施工されていない

寒い家の原因4つ目は、断熱材が正しく施工されていないということです。

たとえ性能の高い断熱材を使っていても、正しく施工されていないと断熱性能を十分に発揮することはできません。

 

たとえば断熱材の「グラスウール」などを、間柱や筋交いのある木造の壁の中でただしく施工するには、専門的な技術が必要です。

グラスウールを施工した壁の中で、木の柱などが見えている状態は正しい施工状態ではありません。

 

断熱材が正しく断熱性能を発揮できる状態で施工してもらうには、その施工に慣れている建築会社を選ぶことが重要です。

検討している建築会社が断熱の施工に慣れているかは、その会社が建てた家に実際に行くのが一番確実です。

夏や冬に実際に建てた家に行き、住んでいる人の話を聞けば、その家の断熱性能について確実に知ることができます。

 

また、発泡ウレタンのような「現場発泡系」の断熱材であれば、基本的に専門の業者が施工することになるため安心です。

断熱材の種類については、下記の記事もあわせてご覧ください。

 

寒い家の原因その5:暖房器具の容量が不足している

寒い家の原因5つ目は、暖房器具の容量が不足しているということです。

家の断熱性能によって、家から逃げる熱の量が変わります。そしてこの逃げた熱を賄って暖めるのが、エアコンや石油ファンヒーターなどの暖房器具になります。

つまり暖房器具のだす熱の量が、家から逃げる熱の量よりも大きくなければ、家の中は暖かくなりません。

暖房器具の熱量が足りなくならないための対策は、適切な容量の暖房器具を選ぶということです。

エアコンの何畳用というような表記を参考に、家・部屋にあったエアコンを選びましょう。

 

ただしエアコンの何畳用という表記は、現在のような家の断熱の基準などができるより昔(1964年)に決まった基準とのことです。

高気密・高断熱の家など、現代の高性能な家でエアコンを使う場合には、何畳用という表記に沿って購入するとオーバースペックになってしまうこともあるようなので注意が必要です。

家から逃げる熱量は「外皮計算」で計算できます。もみの木ハウス・かごしまさんのように外皮計算を行っている長期優良住宅であれば、家から逃げる熱量が計算されているため、何KWのエアコンをつければ十分というように計算することが可能です。

 

寒い家の原因その6:手足に触れる素材に冷たい感触のものを使用している

寒い家の原因6つ目は、手足に触れる素材に冷たい感触のものを使用しているということです。

冷たい素材に直接触れることで、家の寒さ以上に体感温度を低く感じてしまいます。

冷たい感触の素材は、硬い素材です。重く硬い素材は熱伝導率が良いため、触れた人の体温をすぐに奪ってしまいます。

硬い素材はたとえば石やタイル、そして木材でも広葉樹(ケヤキやナラなど)は固く熱伝導率が高いです。カラーフロアやベニヤ(合板)なども硬く、冷たい感触になります。

 

柔らかい素材は、針葉樹(モミや杉など)の木材です。針葉樹は英語圏ではソフトウッドと呼ばれ、広葉樹(ハードウッド)より柔らかく、冷たさを感じません。

ただし広葉樹の床材でも、表面保護のためにウレタン素材などの塗膜がかかっていると冷たく感じるそうです。

針葉樹の無塗装材であれば、冷たい感触は感じにくくなります。

 

すでに硬く冷たい床の家に住んでいる場合は、カーペットを敷くのがひとつの解決方法になります。

ただしカーペットは、生活の仕方によってはホコリまみれになってダニの温床になってしまう場合もあるため、気をつけましょう。

もみの木ハウス・かごしまさんでは無塗装材のもみの木(針葉樹)を床・壁・天井に使っているため、冬でも裸足で生活できる家になっているとのことです。

 

寒い家にならないためには、ここまでに紹介した気密性、断熱性能や窓の性能、床材や暖房器具など、これらを総合的にまとめられる、経験のある会社で家を建てることが非常に重要になります。

どれか1つが突出していても、総合的にバランスが悪いと家の性能は高くならず、結果的に寒い家になってしまいます。

その建築会社について知るためには、実際に建てた家に行って、住んでいる人の話を聞いてみるのが確実です。

 

参考:竹下社長の快適家づくり通信 / もみの木ハウス・かごしま 公式

竹下社長の快適家づくり通信 / もみの木ハウス・かごしま 公式
はじめまして、もみの木ハウス・かごしま社長の竹下です。 「快適な家づくりをしたい」「家づくりで後悔や失敗をしたくない」と思っている方々へ、このチャンネルでは私が建築歴約40年間で培った知識やスキルを活かし、皆さんのお役に立てる情報を発信して...

 

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