玄関は家の顔。家の印象は玄関で決まると言っても過言ではありません。
理想の玄関づくりのためには、まずはよくある失敗例を知っておくことも大切です。失敗や後悔につながりやすいポイントをあらかじめ抑えておくことで、実際に家を建てるときに同じ失敗を繰り返さずにすみます。
本記事では、「もみの木ハウス・かごしま」さんの解説動画を参考に、後悔する玄関の特徴を8つ解説します。
玄関づくりに失敗して、外出・帰宅時や来客のたびに後悔することにならないよう、ぜひ参考にしてください。
後悔する玄関の特徴その1:玄関が狭い
後悔する玄関の特徴1つ目は、「玄関が狭い」ということです。
例えば、宅配の荷物を受け取ってサインや印鑑を押す際などに、玄関が狭いと困ることになります。
もみの木ハウス・かごしまさんでは、玄関はホールまで含めて必ず3帖の広さで設計しているとのことです。これだけあればゆとりを持って玄関を使えそうですね。
一度狭い玄関の家を建ててしまうと、あとから玄関だけを広くするというのはとても難しいです。
特にローコスト住宅を建てているメーカーさんの場合、予算内でリビングや寝室・子ども部屋等の面積を稼ぐために、玄関を狭く設計することが多いとのことです。
後悔する玄関の特徴その2:玄関ポーチが狭い
後悔する玄関の特徴2つ目は、「玄関ポーチが狭い」ということです。
玄関ポーチというのは、玄関前の外側にある屋根(庇)の下に広がるスペースです。
玄関ポーチが狭いと、雨の日の買い物やお子様連れのときなど、びしょ濡れになってしまって困ることになります。
もみの木ハウス・かごしまさんでは、玄関ポーチも3帖で設計することを基本としているとのことです。
過去にお客様からの「どうしても」との要望で、玄関ポーチを1帖で設計したことがあったそうですが、結果的にそのお客様は家を建てた後に後悔されていたそうです。
玄関ポーチも狭い玄関と同様に、ローコストで家を建てる際に1帖など狭くされることが多いようです。雨の日の外出で後悔することにならないよう、玄関ポーチも十分なスペースを確保できるよう気をつけましょう。
後悔する玄関の特徴その3:スマートキーを採用していない
後悔する玄関の特徴3つ目は、「スマートキーを採用していない」ということです。
スマートキーとは、鍵穴にキーを差し込むことなく、ドアの開錠・施錠などが行える電子キーのことです。
スマートキーは利便性・防犯性に優れているため、基本的に採用することがおすすめです。
しかし意外にも、大手ハウスメーカーはスマートキーが標準装備でなく、オプションとなっていることも多いようです。
家を建てる際には玄関がスマートキーになっているかを確認して、オプションとなっている場合はお願いするようにしましょう。この場合、建築会社さんにもよりますが、スマートキーを採用しない場合と比べて、だいたい10万円前後の追加費用がかかることになるようです。
また、スマートキーのリモコンを無くしてしまった場合は、リモコンのリセットをかけないと危険なため注意しましょう。
後悔する玄関の特徴その4:収納が少ない
後悔する玄関の特徴4つ目は、「収納が少ない」ということです。
玄関に限らずではありますが、収納が足りなくて困るというのは想像しやすい後悔ポイントです。
特に玄関は、家族構成によって必要な収納が変化していきます。
例えばお子様が中学生になるくらいのタイミングでは、
- 通学用の靴
- 遊び用の靴
- 部活の練習用の靴、試合用の靴
などのように、様々な種類の靴を玄関に置くことになるため、それらを収納できる余裕がないと玄関が靴だらけになってしまい、場合によってはニオイの問題なども発生します。
家族構成を考えてシューズクロークなどを設けて、このような後悔につながらないようにしましょう。
さらに、もみの木ハウス・かごしまさんでは、「お出かけスリムハンガー」や、玄関のホールにお出かけ用のクローゼットを設けたり、あとはご家族の趣味などにあわせて自転車用の収納や釣り・アウトドア用の収納なども設計することがあるとのことです。
後悔する玄関の特徴その5:玄関が暗い
後悔する玄関の特徴5つ目は、「玄関が暗い」ということです。
玄関が暗いと不便ですし、家全体の印象も暗くなります。
意外なことに、南側につくる玄関は暗い玄関になりがちです。南側に面した玄関には窓が付けられないため、暗くなってしまうとのことです。
西角や東角など角の部分に玄関を持ってくることで、玄関に窓を取り付けられるようにしましょう。
窓がない玄関は湿気が溜まりやすくなり、カビが生えやすくなります。家にカビが生えると、そのカビを食べる微生物が繁殖し、さらにその微生物を食べるダニなどが繁殖し…という形で、負の食物連鎖が始まってしまいます。気をつけましょう。
また窓以外では、採光窓付きの玄関ドアを取り付けることで暗い玄関にならないようにするという方法もあります。
ただし採光窓付きの玄関ドアは、防犯性や断熱性が下がる場合もあるのでご注意ください。
後悔する玄関の特徴その6:飾り棚を作らなかった
後悔する玄関の特徴6つ目は、「飾り棚を作らなかった」ということです。
飾り棚とは収納と展示の目的を兼ねる、装飾用の棚のことです。玄関に飾り棚を設けることで、例えば家族写真や、お子様が作った工作などを並べることができます。
飾り棚があると、来客時の第一印象を良くしたり、帰宅時に心が和むような空間を作ることが可能です。
基本的に来客する人の9割は、玄関までしか入ってきません。玄関の印象が良くなると、家全体の印象が良くなることにもつながるでしょう。
もみの木ハウス・かごしまさんでは、玄関に飾り棚を設ける際、奥様の目線の高さに合わせて設計するとのことです。
後悔する玄関の特徴その7:家の中が丸見え
後悔する玄関の特徴7つ目は、「家の中が丸見え」ということです。
実際にあった事例として、玄関から脱衣室の扉が丸見えになっている家や、玄関にトイレを設けるというケースもあるようです。
しかしこのような設計になっていると、例えば、お風呂上がりに脱衣所から出たところで玄関にいる人と目が合ってしまったり、トイレ使用中に来客があると出られなくなったりする可能性があります。
玄関にトイレを設計する理由として「トイレを人に貸すときに便利」と言われることが多いようですが、実際にその必要性がどれほどあるか慎重に考える必要があります。
また、「死水」(配管内で滞留し、水質悪化の原因となる水)の問題解決のために玄関にトイレを設置することもありますが、基本的に水回りはまとめて配置するほうが家の動線として効率的です。
家の動線や配管など、より根本的な部分で死水の問題を解決できるよう、経験豊富な建築会社を選ぶことが重要です。
理想としては、このような問題が生じないよう間取りを設計することが大切です。しかし、どうしても玄関ホールから家の中が見えるような設計になる場合は、目隠し用のドアを設置するのも一つの解決策です。
後悔する玄関の特徴その8:気密性・断熱性が低い
後悔する玄関の特徴8つ目は、「気密性・断熱性が低い」ということです。
玄関の気密性・断熱性には、特に玄関ドアが非常に重要です。
玄関ドアにも断熱性能の高いもの・低いものがあり、これは見た目やデザインだけでは判断できません。断熱性能の高い玄関ドアが採用されているかは、建築会社さんにしっかり聞いて確認する必要があるでしょう。
また基本的に気密性は高いほど良いものの、気密性が高いということは玄関の中で発生した湿気が逃げにくいということでもあるため、濡れた靴などをそのままにしておくとカビが生えやすいということにも繋がります。
これは消臭・調湿効果のある内装材(例えばもみの木の内装材など)を採用することなどで解決することができます。
今回のまとめ
後悔する玄関の特徴について紹介しました。
玄関づくりで失敗しないためには、しっかりとした経験のある、信頼できる建築会社さんを選ぶことが重要です。
信頼できる建築会社さんを選ぶためには、その会社が建てた家を実際に見に行って、住んでいる人の話を聞くことが重要です。
家の顔である玄関で失敗しないために、ぜひこの記事の内容を参考にしてみてください!
参考:竹下社長の快適家づくり通信 / もみの木ハウス・かごしま 公式