平屋を建てる前に知っておきたい!平屋のメリット・デメリットと後悔しないための対策を解説!【注文住宅】

人気の高い平屋の住宅。上下の移動が少なく動きやすかったり、階段がないため歳を取ってからも暮らしやすかったりなど、多くのメリットのある平屋の住宅ですが、デメリットもないわけではありません。

本記事では、「もみの木ハウス・かごしま」さんの解説動画を参考に、平屋のメリット・デメリットと、新築の平屋を建てて後悔しないためのデメリットを踏まえた対策を解説します。

平屋の家を建てたいと考えている方や、2階建ての家との違いを知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

平屋の3つのメリット

平屋のメリットその1:動線が短くなる

平屋のメリットの1つは、動線が短くなるということです。

例えば2階建ての家であれば、洗濯物干し場が2階のバルコニーに設置されている場合があるため、重い洗濯物を持って2階まで上がらなければなりません。

しかし平屋であれば一般的にはテラスまで運んで外干しするため、そのような上下階の移動がかなり少なくなります。

この違いは、一生で考えた場合の移動距離に大きな差が出ることになります。

 

平屋のメリットその2:階段などで面積が増えない

平屋のメリット2つ目は、階段などで面積が増えないということです。

例えば30坪の平屋があったとします。もしこれを同じ部屋数で2階建てにした場合、1階で階段1坪、2階で階段1坪、合計2坪分家の面積が増えることになります。

さらにそれらを接続する階段が増えたり、2階にもトイレを設置することもあるため、だいたい2階建ての場合、同じ部屋数でも平屋の家より3〜4坪面積が大きくなることになります。

逆に言うと、平屋の場合は2階建てと比べて、同じ部屋数でも面積が小さくなるということです。

面積が小さくなるということは、同じ部屋数であれば、2階建ての家よりも平屋のほうが工事費が安くなるということでもあります。

 

平屋のメリットその3:耐震性・断熱性能に優れている

平屋のメリット3つ目は、耐震性に優れているということです。

地震の揺れの振幅は地面から見て高い部分のほうが大きくなります。そのため、平屋の家は2階建ての家よりも、振幅が小さくなります。

結果、平屋の家は2階建ての家よりも耐震性に優れているということになります。

また、断熱性能も平屋の家のほうが2階建てよりも優れています。

断熱性能を測るUA値(建物の中から外に逃げる熱量を示す値、値が小さいほど断熱性能が高い)で比較した場合、もみの木ハウスさんでは平屋で0.45前後、同じ性能の2階建ての場合0.55前後になり、平屋のほうが0.1UA値が良くなるとのことです。

 

平屋の3つのデメリット

平屋のデメリットその1:広い土地が必要になるので総予算が上がる

平屋のデメリット1つ目は、広い土地が必要になるので総予算が上がるということです。

平屋の住宅を建てる場合、2階建てよりも広い土地が必要になります。

もみの木ハウスさんの場合は、平屋を建てる場合最低80坪の土地が必要になるとのことです。2階建てであれば40~50坪から建てられるようです。

同じ延床面積の家を建てる場合、平屋のほうが2階建てより広い土地が必要になるため、家を建てる際の土地代も含んだ総予算は高くなります。

 

ただしこれらはあくまで、家を建てる際に同時に土地も購入する場合の話です。

すでに平屋が建てられるような広さの土地を持っている場合は、そこに2階建てを建てるよりも平屋を建てるほうが良いです。

70坪くらいのギリギリ平屋が建てられるか建てられないかという広さの土地の場合は、寝室は1階に、2階には子供部屋だけをもってくるという「一部2階」のような設計も可能とのことです。

長く住む家であれば、将来的にお子さんは家を出る場合がほとんどですので、一部2階の設計であれば将来的に夫婦のみになった際に、1階だけで実質平屋のように生活ができます。

 

平屋のデメリットその2:外観デザインがやりにくい

平屋のデメリット2つ目は、外観デザインがやりにくいということです。

2階建ての家に比べて平屋は高さがなく横ラインのデザインになるため、平面的で見栄えのしないデザインになってしまいがちです。

また切妻屋根(三角の屋根)にしてしまうと、住宅でなく公民館のように見えてしまう場合もあるようです。

平屋の家でもデザインが悪くならないようにするためには、道路側から見て家が見えるポイントを意識して、そのポイントから見た際のデザインをしっかりと考えることが重要です。

もみの木ハウスさんでは、屋根勾配をゆるくする、外壁の張り分けをする、外構に緑を入れるなどの方法で、ポイントから見た平屋のデザインを行っているとのことです。

 

平屋のデメリットその3:プライバシーの確保が難しい

平屋のデメリット3つ目は、プライバシーの確保が難しいということです。

周囲が2階建ての中に平屋の家を建てた場合、2階の窓からリビングが覗かれてしまうような場合があります。

これを防ぐための方法としては、まずはリビングの位置や窓の位置を設計上可能な範囲で工夫する必要があります。

さらに「遮熱Low-Eガラス」のような光を反射する窓を採用することで、昼間は家の中が見えなくなります。ただしそれでも夜は家の中が見えてしまうため、夜はカーテンを使って視線を遮ってもらいます。

また窓の位置が低い関係上、防犯面でも平屋は2階建て以上に気をつけなければなりません。

例えばエアコンの室外機を窓の下においていたりすると、その室外機を足がかりに窓から侵入されるおそれがありますので、設計時に気をつけなければいけません。

結局平屋の住宅はおすすめなのか?

平屋と2階建て、どちらを建てるべきかは結局総予算をいくら使えるのかということで判断することになります。

デメリットその1で解説したように、同じ広さ(延床面積)の家を建てるのであれば、平屋のほうが高くなることが一般的です。

平屋を建てる予算がある、もしくは平屋を建てることができる土地をすでに持っているという場合は、基本的に平屋の家を建てることがおすすめです!

また家づくりの際のよくある事例として、お子さんは階段が大好きなため、2階建てがいいという話になることがよくあるようです。

そのような家族のご意見はもちろんとても大事ではあるのですが、同時にそのお子さんは将来的に家を出ていき、その後に夫婦2人で暮らす生活が長いという場合もあるということを考慮するようにしましょう。

 

参考:竹下社長の快適家づくり通信 / もみの木ハウス・かごしま 公式

竹下社長の快適家づくり通信 / もみの木ハウス・かごしま 公式
はじめまして、もみの木ハウス・かごしま社長の竹下です。 「快適な家づくりをしたい」「家づくりで後悔や失敗をしたくない」と思っている方々へ、このチャンネルでは私が建築歴約40年間で培った知識やスキルを活かし、皆さんのお役に立てる情報を発信して...
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